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星をみるひと

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星をみるひと』(ほしをみるひと)は、1987年10月27日ホット・ビィから発売されたファミリーコンピュータ用ゲームである。

概要 編集

退廃的なサイバーパンク風の未来世界で、超能力を持つ主人公みなみが、襲い来る「サイキック狩り」と戦いながら仲間を増やして進んでゆくSFロールプレイングゲーム。同社が1984年にPC-8801及びFM-7で発売したゲーム、サイキックシティーの続編的な位置づけとなっていて、超能力者などの設定やバックグラウンドを引き継いでいる。また、全体的にヒントの少ない謎解き、単純な勧善懲悪ではないSF的ストーリー、序盤から高めの戦闘バランス、プレイヤーの選択によって変わるエンディングなど、作りは当時のパソコンゲーム寄りである。

ストーリー 編集

未来。「クルーIII」と呼ばれるコンピュータに管理された巨大都市「アークCITY」から、老人に連れ出されて逃げ出してきた記憶喪失のサイキック「みなみ」が、旅の途中で出会った仲間と共に、この世界の謎を解いていき、最終的には人類が進むべき道を選択する事になる。

ゲーム解説 編集

テンプレート:ネタバレ

基本用語 編集

アークCITY
物語世界にある、汚染された海に囲まれた巨大都市。サイキック探知機を持った警備員が巡回しており、サイキックが捕らえられている。居住区の住民の話より、彼らの世界は、巨大な宇宙船である事が判明する。
クルーIII
アークCITYの住民をマインドコントロールによって支配・管理しているスーパーコンピュータ。マインドコントロールによって、人々からその存在の記憶は消されている。本来は住民の「悪意」を取り除き治安を維持するのが目的だったが、600年という長い年月を経て、現在は人間でない別の生物(イルカ族・シャチ族)を主としたため、「人間(サイキック)」の運命は大きく変わる。現在のクルーIIIの主目的は、「主」を新しい「地球」へと導くことである。なお、マインドコントロールは完全でなくなっているようである。
サイキック
クルーIIIによるマインドコントロールの影響を受け付けない新たな人間。ESPを使用できる者を指す言葉ではない。こまめに情報収集を続けると、彼らがクルーIIIによって作られたミュータントであることが、物語後半に判明する。また、宇宙服無しに酸素パイプのみで宇宙空間に出られる、改造しないと居住できない惑星に行けるなど、普通の人間では生存できない環境でも対応できる能力を持っていると推測できる。
サイキック狩り
クルーIIIに操られたロボットや生物兵器が行うサイキック捕獲。彼らはサイキックを見つけると突然襲ってくる。クルーIIIに洗脳されている人々は、サイキックが「人類の敵」であるためサイキック狩りが行われていると理解している。しかしその真の理由は、「新しい主」が彼らと対等に話ができるアシスタントを欲したため。

登場人物 編集

みなみ
主人公。サイキックの少年。記憶を失っている。特定のブロックを壊す「ぶれいく」が得意。
しば
サイキックの少年。瞬間移動「じゃんぷ」が得意。発電所に捕らえられている。
みさ
サイキックの少女。ダメージ床を無傷で歩く「しーるど」が得意。仲間にする手順が大変面倒かつ難解なため、ほとんどのプレイヤーが仲間にできず、それ以上進めないと思い込みクリアを諦めた人も多い。序盤で存在がほのめかされるので重要キャラのように思われがちだが、いなくてもクリア可能。
あいね
サイキックの少女。心の声を聞く「てれぱし」が得意。ゲームの流れからは、しばの次に仲間になる「3人目」キャラだが、画面では最後尾に置かれる「4人目」キャラという不思議な扱い。アークCITYの居住区にたどり着ければ簡単に仲間になる。いなければクリア不可能な最重要キャラ。
まむすの村にいるサイキック(名前無し)
「しーるど」の能力者で、話しかけると味方を回復してくれる。若くないらしく、仲間にはならないが、みさがアークCITYにいることを教えてくれる。
でうすの村にいる老人(名前無し)
幼い頃のみなみをアークCITYから連れ出した人物。
かつま大佐
かつてはサイキックを「人類の敵」と考えていたが、そうではない真実を知り、みなみ達に希望を託す。
行政区の病院にいる男(名前無し)
みさの所在を知っているらしい男。
まっくす
病院にいる男が「仲間について知りたければ会ってこい」と言った青年。
なたーしゃ
みさの所在を知っている、もう一人の人物。警備室の管理をしている青年・あーさとは知り合いである。
イルカ族
人類以上の知能を持つ生命体。惑星「あくあ」を自分たちが住める環境にするためのアシスタントを欲している。サイキック達とは共存が可能と考えている。
シャチ族
人類以上の知能を持つ生命体。人類には進歩がなく共存は不可能と考え、サイキックも信用していない。それに加え、イルカ族よりも自分達の方が優れていると考えており、対立している。

地名・場所 編集

マムスの村
スタート地点の一歩左に歩いた所にある村。住民が力を合わせ、村の姿を外から見えないようにしている。そのためフィールド上では町のグラフィックがない。姿を消している理由は語られないが、サイキック狩りから逃れる目的であると考えられる。
デウスの村
謎の病リンスキン病に侵されている。主人公が「アイム」の薬を所持していると全員完治するが、手放すと再発する。
洞窟
リンスキン病を治療する「アイム」の薬を調合するために必要な「えくのみ」が手に入る。マムスの村と同じく姿が見えなくなっている。
発電所
仲間の一人である「しば」が捕らえられている。止まっている発電機を動かすとマムスの村からアークCITYへ行けるようになる。
アークCITY
物語世界の中核都市。ここから敵が強くなり、普通にプレイして最初にやって来た時はESPか素手による攻撃でないと、まずダメージを与えられない。
居住区
仲間の一人であるあいねが居て、話しかけると仲間になる。
行政区
病院や研究所、警備室などがある。仲間の1人である「みさ」が警備室に捕らえられており、複雑な手順を踏むと仲間になる。
ブレイン室
コンピュータルーム。途中には「酸素パイプ」が落ちているが、マップでは姿が見えない。
アークCITY地下
エネルギー管理室も途中にある。「酸素パイプ」があれば、ここから宇宙タワーへ進める。
宇宙タワー
「酸素パイプ」がないと来られない。「ラボラトリー」と「コックピット」に進める道がある。
ラボラトリー
最終到達地点の1つ。ここと「コックピット」は壁の中を歩くことが可能で、壁の中にいると敵が出現しない。
コックピット
最終到達地点の1つ。ここでサイキック達は、3つに分かたれた道を、どれか1つ選ぶことになる。

くすり 編集

このゲームでは、手に入れた「くすりのもと」をマムスの村にいる薬剤師に調合してもらうことで、薬を手に入れることができる。ただし、「かりう」はマイナスアイテムで、うっかり使うと病気に侵されてしまう。

エンディング 編集

エンディングは主人公の考えによって変化する、マルチエンディングシステムである。 テンプレート:ネタバレ終了

システム面の仕様 編集

このゲームには、以下のようにシステム面において数々の独特な仕様がある。

マップ・移動関連 編集

  • 開始直後、主人公は何の指示も与えられないまま、いきなりフィールドに放り出されている。しかも最初に向かうべき町は「超能力で隠れている」という設定で見えない。しかもHPなどを回復する事が出来るポイントがこの町にしか無いため、この町に気づけなければストーリーの進行以前に敵との戦闘などでゲームの進行に支障をきたしてしまう。
  • ホット・ビィ作品の例に漏れず、キャラクターの移動速度が極めて遅い。1マス移動するのに1秒近くかかる。それに引き換え町の中のNPCなどは違和感の無い速度で普通に歩くため、追いつけずに話しかけられないといった事がしばしば起こる。
  • 町などの子マップからフィールド上に戻ったり、敵との戦闘から「てれぽーと」のESPでの逃走に失敗したりすると、元の場所ではなく、フィールドごとに決まったポイントに飛ばされる。例えば、2つめの町に入りその町から出ると、その町がある場所ではなく、1つめの町があった場所に戻される。場合によっては、物語進行上先にあるはずの行ったことのない場所に出てしまう。
    • 町から出ると遠くの場所まで飛んでしまうため、フラグを立てるために町を往復するというRPGでは基本のはずの作業ですら困難となる。
  • 中盤以降、ドアを開けるために必要となる「IDカード」が最強クラスの装備品並、あるいはそれの数倍もの値段と高価である上に、使い捨てである。
    • しかも一度開けてもドアはまた閉まるため、一枚しかカードを持たない状態でドアのある部屋に入ると閉じ込められ、セーブ・リスタートを余儀なくされる事がある。
    • さらに、このIDカードを購入するための資金を溜めようとしても、後述のパスワードの問題によりお金を溜めること自体の難易度が高い。
    • 一応、このIDカードをタダでくれるNPCが存在するが、やはりノーヒントであり、気づかずにまじめに金をため続けるプレイヤーは多い。
  • クリアに不可欠な特定アイテムの入手方法が、「マップ上の特定地点を通過する」というもの。全く見えず、しかも入手してもわずかな効果音がするのみ。
  • フィールド内には歩くとダメージを受ける場所が存在するが、ダメージを受けている事に気づかせる描写が一切ない。そして、キャラクターが死んだ時に初めてそのメッセージが表示される。そのため、キャラクターが死んで初めて気が付く、ということがある。

パスワード関連 編集

  • パスワードの文字数や文字種類が多く、ゲーム内の会話のテキストではアルファベットと平仮名しか使われていないのに、パスワードのみ片仮名や特殊記号が使用されている。中には見た目で区別しにくいフォントもあり、念入りな確認が要求された。
  • パスワードの文字入力は文字一覧から選択するのではなく、十字キーの上下で「あ⇔い⇔う⇔…」というように一文字ずつ送らなくてはならず、時間がかかる。
  • 正しいパスワードの入力を完了できたとしても、前回パスワードを聞いて終了した時点の状態が正しく再現されない。
    • 「じゃんぷ」で登録したワープ先のポイントは再開するたびに全箇所リセットされ、初期値である「まむすのむら」になる。
    • 所持金の情報も大幅に簡略化され、「256単位」でしか記憶されず、所持金を256で割って出た端数は消えてしまう(例:550の所持金を持っていた場合、256で割ると2あまり38なので、38が消えてなくなって512から再開する)。なお、ゲーム内で購入するアイテムの値段の桁からして所持金200以下である事が多いため、殆どの場合は全額消える。
    • キャラクターの経験値も「4単位」記憶され、最大3ポイント消失する。これによってレベルが上がるポイントを割った場合、ゲームを再開するとレベルが下がるという事が起こる。

装備・戦闘関連 編集

  • 戦闘からの逃走コマンドがない。「てれぽーと」というESPで敵から逃げられるが、主人公のレベルがある程度上がらないと使えないため、序盤は逃走自体が不可能である。
    • 仮に覚えても味方を1人ずつ離脱させるものであるため、一気に全員逃げる事が出来ない。失敗すると全員が一気に飛ばされるが、エンカウントした場所に応じて全く別のところに飛ばされてしまう。
  • ゲーム開始直後の初期状態で、いきなりどうしようもない敵に遭遇する事が低くない確率で起こる。最も弱い敵でも初期状態では慎重に戦わないと負ける上、「ふっかつしゃ」や「さらまんど」等のどうしようもない敵も存在する。
  • 戦闘中にコマンドのキャンセルバックができないため、操作ミスが致命的である。
  • 武器や防具は次の装備と買いかえるまで外せない。新たに装備を買うと前に装備していた物は自動的に売却されるが、このとき売却したことを伝えるメッセージがなく、破棄されていると勘違いされやすい。
  • 攻撃力を上げるものであるはずの武器を装備するタイミングを誤ると敵が倒せなくなりゲームが詰んでしまう危険がある。
    • これは素手の時と武器を持っている時のダメージ計算式の違いが原因である。素手の時はキャラクターのレベルや敵の防御力等に一切関係なく0~3の間でランダムにダメージを与えるようになっているが、武器を何か持っている場合、「自分の攻撃力-敵の防御力」で固定になる。レベル初期値付近で安い武器を装備すると、周囲に出現するどの敵の防御力よりも低い攻撃力しか得られず、誰に対しても絶対にダメージが与えられない状態に陥る。攻撃用のESPも未習得だった場合、敵を倒す手段がなくなってしまう。
    • 上記の「武器は新しいものに買い換えるまで外せない」仕様のため素手に戻る事も出来ない。敵を倒せなければお金を稼いで新しい武器を買う事も、レベルを上げて攻撃力を上げる事も攻撃用ESPを覚える事も出来ないので、ゲームが詰んでしまう。
  • 「さらまんど」などの敵が投げる「かりう」を喰らうと「病気」というバッドステータスになる。「病気」になると一切の行動ができなくなる上、この状態は戦闘中には回復する事が無く、パーティ全員が「病気」になると全滅と同義である。
    • この「かりう」による「びょうき」は防ぐ手段が無いため、いくらレベルを上げても相手によっては常に全滅の危険がある。びょうきになった後で治療するESPは存在するが、仲間のうち1人が終盤に覚えるのみである。
    • なお、実際にゲームオーバーになるのはその後パーティ全員のHPが0になって死んだ時だが、非常に死にやすい序盤とは逆に終盤になると敵の攻撃力に対しプレイヤーキャラの体力が豊富すぎる状態になっており、実際に全滅するまで延々と攻撃されるのを見守るのみとなり、非常に時間がかかる場合がある。
  • RPGでは恒例のラスボスとの戦闘が存在しない。最後の選択肢で「戦う」を選んだ場合、そのままエンディングとなり、その文中で主人公達が敗北したことが伝えられる。

外部リンク編集

  • STARGAZER - 同ゲームをリメイクしたパソコンゲームが公開されている

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